外伝である。が、本編を補完するものばかりで,読み応えのあるものばかり。
秀麗をとりまく人々の愛に満ちあふれていてうれしくて切ない気持ちにさせられる。
胡蝶の気風の良さ,静蘭の情け容赦のない鬼畜っぷり、健気な劉輝にいつもとは一転してダメダメな黎深,どこまでも大人な黄奇人(笑)
そして実は最強かもしれない邵可。誰もがとても真摯で魅力的だ。
こんなにもいい男,いい女たちを惹きよせてしまう、秀麗、邵可の父子は
実は彩雲国一強大なのかもしれない。
2本目の話が雑誌掲載時とは少し違っているが,比べてみてこちらのほうが
他の話との関連性も生きてきてよかったように思う。
どの話にもある小さなカケラがちりばめてあって、それがとても素敵だ。
それがおまけの薔薇姫の話に集約されて、とても奥の深い物語になっている。
自称「おかあさんすぺしゃる」との事だが、せつなくていい話だ。
彩雲国物語〜朱に交われば紅〜 雪乃紗衣 著/角川ビーンズ文庫